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小田原の伝統と革新を味わえる「ちん里う本店」— 小峯社長の情熱に触れて

取材レポート:小田原の伝統と革新を味わえる「ちん里う本店」— 小峯社長の情熱に触れて

ちん里う本店 曽我の梅干「十郎」

ちん里う本店 曽我の梅干ランナップ

 

神奈川県小田原市にある「ちん里う本店」は、創業1871年の歴史を誇る老舗の梅干し専門店。小田原駅から徒歩1分という小田原駅東口ロータリーの好立地に佇むこのお店では、訪れる人々に日本の伝統と革新の美を体験させてくれます。取材では、小峯社長自ら商品の詳細を説明してくださり、その情熱と思いに心が震えました。この記事では、その体験とともに、特に印象的だった4つの商品の詳細と、店舗の見どころをお届けします。

 

感動の4商品:伝統と革新の融合

社長から語られた商品の数々は、伝統的な製法を守りつつも新しい試みを感じさせる逸品ばかり。ひとつひとつの紹介とともに、その背景にある熱い思いを共有します。小田原十郎梅認定マークが付いている「十郎100%」を使用したこだわりの品々でした。

ちん里う本店 曽我の梅干「十郎」

ちん里う本店 曽我の梅干「十郎梅」の認定マーク

 

1.曽我の梅干「十郎三兄弟」

税込1,674円
取材中、最も印象的だったのが「曽我の梅干『十郎三兄弟』」。これは、異なる熟成の梅干がセットになり、異なる熟成期間での風味の違いを楽しめる贅沢な逸品です。「日本三大仇討ち」で有名な曽我物語(※1)にちなんで命名されたこの商品は、歴史とストーリー性を兼ね備えています。社長がその物語に触れ、梅干一粒一粒に込めた思いを語る様子に、伝統を守る姿勢と熱意を感じ取ることができました。

 

※1 歌舞伎の演目で有名な「曽我物語」の主人公である五郎十郎兄弟に由来。「日本三大仇討ち」のひとつ。

https://enmokudb.kabuki.ne.jp/phraseology/3523/

ちん里う本店 曽我の梅干「十郎」

ちん里う本店 曽我の梅干「十郎三兄弟」

 

2.小田原産梅酒「流れ梅」じゅうろう

税込2,200円(720㎖)
この梅酒は、小田原が誇る銘梅「十郎」と地元の日本酒「曽我の誉」を用いた特別な一品。爽やかな酸味が際立ち、まるで白ワインのような飲み心地。取材時、試飲を勧められた際、すっきりとした酸味と豊かな香りに驚かされました。ストレートで飲むことで、その個性的な味わいが最大限に引き立つと社長は語ります。小田原の風土を感じさせるこの梅酒は、お土産としても喜ばれる逸品です。

ちん里う本店 曽我の梅干「十郎」の梅酒

ちん里う本店 曽我の梅干「十郎」の梅酒

 

3.小田原産十郎梅「梅干屋パウンド」

スライス税込220円、ホール税込1,300円
梅干をジャム状に加工してケーキ生地に練り込んだ「梅干屋パウンドケーキ」は、酸味と甘みが絶妙に交差する一品。特に、上に乗せられた梅干ペーストは、食感と風味に豊かなアクセントを加えています。TVで紹介されるほどの人気商品で、取材時にも実際に試食しましたが、そのしっとりとした食感と梅の風味が絶妙でした。

ちん里う本店

ちん里う本店の梅ブラウニーと梅干屋パウンド

 

4.ちん里う本店の定番大人スイーツ「梅ブラウニー」

スクエア1個税込300円、スティック4本入り税込900円、スティック9本入り税込1,800円
スライスされた砂糖漬け完熟梅と、ローストしたくるみが、濃厚なダークチョコレートと合わさり、唯一無二のブラウニーに仕上がっています。取材中に社長が熱く語ったのは、甘さと酸味のバランスの工夫。口に含むと、しっとりとした食感と複雑な風味が重なり合い、一度食べたら忘れられない印象を与える逸品です。

ちん里う本店 曽我の梅干「十郎」の梅

ちん里う本店 曽我の梅干博物館

 

 

店内の魅力:歴史と文化を体感

ちん里う本店は、単に梅干しを販売するだけの場所ではありません。明治期に日本酒の蔵元から引き継いだとされる巨大な漬け樽が店内には展示され、その存在感は圧巻です。これらの漬け樽は、小田原の長い歴史と、梅干作りにかける店の情熱を物語っています。さらに、店舗は「小田原街かど博物館」としても認定されており、百年以上の歴史ある梅干の製造過程を知ることができます。見学を通じて、日本文化の奥深さと梅干し作りの伝統に触れることができる貴重な機会です。

ちん里う本店 街かど博物館

ちん里う本店 街かど博物館 ちん里う本店 街かど博物館

 

小田原街かど博物館とは

「小田原街かど博物館」は、小田原市内に点在する博物館や歴史的施設のネットワークで、地域の歴史や文化を市民や観光客に伝える取り組みです。市内の商店や工房が「博物館」として認定され、それぞれが持つ伝統技術や歴史的背景を見学や体験を通じて紹介しています。これにより、訪れる人々は小田原の文化や職人技をより深く理解できるようになっています。

「ちん里う本店」は、この街かど博物館の一つとして認定されており、創業以来続く梅干し作りの伝統や製造過程、巨大な梅干用の漬け樽などの展示を通じて、老舗としての歴史を語りかけています。この博物館認定により、単なる販売店を超えた地域の文化拠点としての役割も果たしています。

ちん里う本店 街かど博物館

ちん里う本店 街かど博物館

 

江戸時代の小田原藩主大久保忠禮公から命名された老舗

当時は、料亭を営み、開業にあたり大久保侯より「座敷で横になると、あたかも流れに枕するかのようだ」との御言葉をいただき、屋号「枕流亭(ちんりゅうてい)」を賜りました。小田原の海の幸・山の幸をつかった料理が評判をよび、とくに御好評いただいた漬物や菓子の販売を始めるにいたりました。

その後、漬物製造および販売業を主とすることとし、屋号も読みやすく「ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と改めたという事です。

ちん里う本店 街かど博物館

ちん里う本店 街かど博物館 大正12年頃の店舗外観

 

店舗情報

店舗名:ちん里う本店 駅前本店

住所:神奈川県小田原市栄町1-2-1

電話番号:0465-22-4951

営業時間:9:30~17:30

定休日:元日のみ

Webサイトちん里う本店 https://chinriu.co.jp/

主な商品:梅干、梅・桜・赤じその加工品、梅の和洋菓子、梅酒など

ちん里う本店

ちん里う本店 店舗入口

 

小峯孝子社長の人柄と、その語る丁寧な言葉の一つ一つが胸に響く取材でした。「ちん里う本店」は、小田原の歴史の重みと新たな挑戦を体感できる特別な場所。訪れるすべての人に、日本文化の豊かさを実感させて頂いたお店でした。ありがとうございました。

 

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